太く邪悪な音に。メタル系スネアの音作りとミックス!

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こんにちは。REC.MIXエンジニアのにっしーです。にっしー@REC.MIXエンジニア

 

メタルシリーズ第3弾

大事な大事なスネアのミックスと音作りを書いていきます

メタル系のスネアの場合、大事なのはどれだけ太くするか?だと僕は思っております

その前のシリーズもご覧ください

迫力を出す!メタル系のミックスの考え方

重く鋭く。メタル系バスドラムのミックス!

スネアの太さは100Hz~200Hzにいる

どのジャンルでもこれは共通です

この辺りの出具合をよく聞いていきます

音作りに関しては、メタルの考え方があるので上記のリンクへまずはGOw

 

この100Hz~200Hzと言う帯域、かなり厄介な帯域でもあります

なぜなら、全楽器ボーカル含め全てにおいて固まってくる帯域だからです

この辺りの処理が出来ないといわゆる音が固まるダンゴ状態になり、ミックスがスッキリしません

初心者がまずミックスで躓くところですw

ギターで言うとこのFコードみたいな

 

そんなとこでスネアの太さを出すにはどうすればいいか?

非常に簡単

他の楽器よりも単純にボリュームを上げてやればいい

実にシンプルですね

よくやりがちなのが、EQで何とかしようとEQをこねくり回してしまうこと

太さが出るからと言って100Hz~200Hzをブーストさせ過ぎると、今度はすぐにピークに達してしまい、後々音圧が上げにくくなる

スネアは迫力あるのに他が出せないって事例が多いです

EQはカットが基本です

メタル系に関しては少し派手にかけますが、他との兼ね合いもやはり大事です

音色としては、パンッ!って音よりかはバスッ!!って感じな音になっていきます

 

メタル系スネアは音色が被りやすいですね

スネアの音は大体似た系統な音になっていくw

EQのかけ方の一例

僕の場合、ベースとボーカルを一緒に聞いて、ちまちまかけていきます

ベースに関してはダウンチューニングであることが多いため、100Hz辺り思い切ってカットすることが多いです

100Hz以下の更に下の帯域を出せるからです

ただベースの低音感は無くさないギリギリのラインを狙います

ボーカルも100Hz辺りは少しカットします

ボーカルの太さもこの帯域にいる事が多いので、慎重にやります

これと比べてスネアの抜け具合がどうなるかを聞いて、EQをスネアにかけていきます

スネアの太さの隙間を作るって考え方です

 

・100Hz~200Hzを少しQを狭めにして3~4dbブースト

・1KHz辺りを3dbぐらいカット

僕の場合、まずはこれだけやってみてます

抜けが多少悪い場合、400Hz辺りを2dbぐらいカットして、2KHz辺りを少しブーストします

ここの微調整は経験ですね

EQも意外とシンプルです

これでまだいまいちな場合、音を差し替える方が良いパターンです

もう色々いじっても無駄なことが多いです

僕の経験上ですがw

コンプのかけ方の1例

割とキツめにかけます

ですが、あまりにもコンプ臭いとアレなので僕は2段がけすることが多いです

レシオ3:1、アタック速め、リリース遅め、スレッショルドー3db

これを二つかけます

リリースが遅めなのは余韻を残したいからです

これは結構加工感が出る設定です

コンプかかってるなってわかる音

ただコンプ臭過ぎない

この微調整も経験ですw

メタル系はどうしてもコンプ掛けないと前に音が出にくいんですよ

他よりもボリュームを上げると言っても、他と浮きすぎないようにするのが難しい所です

使うコンプは好みですが、僕は真空管が好きですw

こいつで上の帯域の倍音を自然に増やしてやる

EQで4KHz~6KHzのアタックの帯域をいじらないのはこのためです

あとはトランジェント系のプラグインでアタックをクッキリさせるのも良きです

最初の内は色々試して合うやつを使っていきましょう

スネアとキックのバランスは悩むw

ここは好みが別れるところですw

僕はキックの方がバチバチ言うのが好みなので、キックよりかはスネア大きくしないことが多いです

ただスネアが気持ちいい音だと悩むw

ここは僕のこだわりなんですが、同じ音量感にはしないと言うマイルールがありますw

これずっとそうなんですが、僕の勝手なこだわりですw

なんでかと言ったら、これはマジで何となくですw

ただあからさまに聞こえ方が変わるぐらいやるわけではないので、そこはご注意くださいw

 

話が脱線しましたが、何も要望が無ければ僕はキック大きめに、スネアに要望があればそれに従います

あくまでも僕は人の曲のミックスなので自分の個性は二の次です

おわりに

割とサクッと音は作れますが、大事なのは音量バランスですね

特に、処理に関しては、どれだけスネアに対して太さの隙間を作れるかだと思います

カットメインで音が作れれば、最後の音圧上げもスムーズにできると思います

これはどんなジャンルでもそうですが、スネアは割かしピークが高いので、そこに引っかかって音圧が上げにくくなるパターンが多いです

なのでコンプも割と強めにかけていきます

最終手段はトリガーで差し替えw

メタルはBPMが速いのが多いので、多少演奏ムラが出やすいのは仕方のないことです

 

太さ、存在感バキバキなスネアサウンドを作りましょう!

 

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にっしー@REC.MIXエンジニア

3 件のコメント

  • とても参考になりました、ありがとうございます。
    もしも可能であれば…ハイハット、タム、シンバルなどのトップなどのイコライジングについての解説が頂けると嬉しいです。

    • コメントありがとうございます!

      メタル系にしてもタム以外は他のジャンルとあまり変わらない処理でいいと思いますよ
      メタル系全般に言えるのですが、EQで音を作るんではなく、まずはメタルの「音色」をしっかり楽器にしろソフトにしろ作りこむことがキモだと個人的に思います
      タムに関しては、生音だと少し迫力に欠けることが多いので、トリガー使ったり、ソフト音源を重ねると迫力が出せます
      ご参考までに

      • 返信ありがとうございました!
        仰る通り、まずは楽器の音作りやマイキング(使用マイクの選択も含めて)などの視点も含めてメタルらしさを把握して音作りに挑んでみます。
        タムの音作りの難しさも伺ったので、音色の助けも借りて上手く仕上げていきます。
        ご丁寧にご助言くださり、ありがとうございました。
        感謝しております。

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