パラレル処理を使いこなせ!コンプやアンプシミュレーターのパラレル処理テクニック!

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こんにちは。REC.MIXエンジニアのにっしーです。にっしー@REC.MIXエンジニア

 

パラレル処理を使いこなすと、色々出来ることが広がります

トラック数がかなり多くなるのがデメリットですが、受ける恩恵はデカい

最初は増えまくったトラック数に嫌悪感を覚えますが慣れですw

DAWによってやり方は少し変わりますが、要は複数のトラックを1つにまとめて音を作ります

 

では書いていきます

パラレル処理とは?

1つの音を複製して、複製した音に音作りをして、原音に混ぜることです

これが基本

複製じゃなくても、AUXにプリセンドで送ってもOKです(僕はこっちでやります)

 

これのメリットとしては、原音に直接プラグインを差すわけではないので、原音が崩れにくいです

音痩せしにくくなるので、プラグイン使いまくってぼやけるのを最小限にできます

 

さらに原音と分けることによって、個々の音作りの幅が広がります

後で詳しく書きますが、例えば、コンプを原音にかけてしまうと、マルチバンドではないものだと、全体にコンプがかかります

かかってほしくないところにコンプがかかってしまい、それを防ぐため前にEQかけたりして調整をするわけですが、これだと余計にEQ使うハメになるわけです

分けて処理をすれば、原音に影響を与えずにこのコンプサウンドが足していけるのです

 

プラグインにも最初から原音とのMIX具合を調整できるものがありますが、それをトラック上でやれるようにするイメージですね

パラレル処理のやり方の基本

コンプの話が出たのでコンプをまずは例に書きます

 

まずは、原音自体は軽くEQとコンプ処理はしましょう

ここはさらっとでいいです

ローカットくらいでいいかな

必要なければやらなくてOK

 

例えば、キックの音をぶっといコンプサウンドにしたいって場合

キックはBUSにまとめても、個別でもOK(個別の方が色々できますが)

 

BUSトラックからやるって場合、BUSからプリセンドでAUXに送ります

そのAUXトラックに入ったものに強めにコンプをかけます

数字はどうでもいいですが例として

 

レシオ8:1、アタック速め、リリース遅め、リダクションー6dBくらい

 

結構ガッツリ潰します

キックはレシオを高めにしてぎゅっとさせるのがコツ

密度が高くなってパンチある音になりやすいです

ただアタックが潰れます

 

これをアタックがまだある原音と合わせていきます

アタックが残っている原音にガッツリ潰して太くなったコンプサウンドを混ぜることでキックの存在感がかなり変わります

原音で直接やろうとすると、アタックが無くなった、EQでハイをブーストだ、今度は他が持ち上がりすぎたからまたEQだ、リミッターだと無駄な作業が増えるし、余計なプラグイン増えるしで何がしたいのかわからなくなって、迷子になりますw

 

キックを例に書きましたが、他でやる時も同じ感じですね

原音のニュアンスを殺さずに色々処理ができるのがパラレル処理の醍醐味です

混ぜ方のコツ

AUXトラックのフェーダー操作は下から上に上げること

てかフェーダーの動かし方の基本w

 

大きい音から小さくして合わせるんじゃなくて、小さい音から大きい音に合わせていく

これなんでかと言うと、カクテルパーティ現象が起こるからです

詳しくはググってほしいのですが、大きな音を1度聞いてしまうと、その音量に耳が引っ張られるからです

要は、フェーダー下げて音量下げても、まだ大きい音だと耳が勘違いします

ボーカルのオートメーションで入りだけフェーダー突いてボーカルを立たせようとしたりするでしょ?

一瞬でもボーカルが大きく聞こえるとボーカルに耳傾けるみたいな

実際音量は変わってないけどよく聞こえる

 

これが混ぜる時に起こって耳がバグるw

フェーダーを下げすぎてしまう原因になるので、小さい音から上げていく

これは守りましょう

長時間作業するとなおさら耳がバグってくるのでw

アンプシミュレーターのパラレル処理

LINEで録ったギターやベースもパラレルで処理すると、マイク録りを再現できます

アンプシミュレーターの中でもできますが、LINEはLINE(素の音)を使った方が抜けがよくなったりするので、おすすめです

 

LINEの音は立ち上がりがいいので、これを生かさない手はない

僕よくやるのが、何個かアンプシミュレーターを混ぜる方法

ギターの場合の例だと、結構歪ませたい時なんかは、まずLINEの原音をAUXトラックに送ります

1つはクランチ、もう1つはファズを作ってこの3つの音を混ぜる

こうすると芯が残りつつ、きっちり歪ませることができます

1つでやっちゃうと歪ませすぎることが多いので、芯が無くなってしまって、何弾いてるかわからなくなります

 

歪ませると音が前に出すぎることもあるので、リバーブ使って少し後ろに下げてやります

ここのリバーブは距離感の調整なので、残響感を求めるわけではないので注意

ちなみに僕は、ギターもベースもLINEをもらえるものであれば必ずと言っていいほどもらってレコーディングしてます

マイクも立てますが、曲の雰囲気によっては使わないこともあります

打ち込み素材が多いものだと、LINEを加工した音の方が馴染みがいい気がするからです

応用すれば色々できる

ここはアイディア次第ですが、いろんなこと試していくと、これは使えるかもってやつが出てくるかもしれませんw

 

ドラムで言えば、キックのアタック立てるのに、EQのハイブーストじゃなくて、AUXで送ったものをズバーっとローカットして歪ませて混ぜると、EQでブーストするよりバッチバチな音になったりします

さらにまた別でAUXに送ってそこにトリガー差したりすると、強いキックができる

 

ベースとかはLINEをAUXで送って、中域だけ残すようにEQでカットして、それを歪ませて原音に薄っすら混ぜたりすると、低音が痩せずに、ベースラインがよく見える音になったりとか

 

こういう事色々試していくと、別にありもので何とかできる技術が付いてくるので色々やってみて下さい

 

1つのトラックで音を作る必要は全くないので

というか昨今は、まんま生音使うことってそこまでないんじゃないかなぁ

生音はボーカルくらいな気がするw(ケロケロボイスにしたりするけどw)

レベルとボリューム管理はシビアに

何個も音を重ねていくので、AUXのボリュームが原音に近いボリュームまで上げすぎてしまうと、マスターがすぐにパンパンになってしまいます

常にマスターは確認しながら作業しましょう

何個も音重ねようが、マスターでのキックはー8db~ー6dBくらいを基準に

あとプラグインでもいいので(ハードがホントは望ましい)VUメーターも使って音量確認すると、基準が作りやすいのでおすすめ

コンプなんかは強めにかけたりするので、変な歪みが出ていないかなども確認します(それが味になるなら気にしないw)

 

音が大きくなると音良くなったと勘違いするので、レベル管理はしっかりやりましょう

おわりに

パラレルで音を作っていくと、それなりな音が作りやすいです

元が薄くてもそこそこな音を作れます

ちゃんと録れてる音なら、効果がすごいデカい

ピークメーターはそれほど振ってないけど、ダイナミクスも残って音圧感ある音にできたりとか

これに近い音にしたいがためにやるくらいな勢いw

 

あ、あとパラレルする時は、トラックの整理はめんどくさがらずやらないと、トラックの並びと見た目がぐちゃぐちゃになって、作業効率が落ちるのでやりましょうw

 

色々試してみて下さい

 
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