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こんにちは。REC.MIXエンジニアのにっしーです。にっしー@REC.MIXエンジニア
意外とあるiPhone(スマホ)録音での歌ってみたのミックス
と言うか、僕の体感上歌ってみたは4割はスマホ録音w
さすがに無理だろ…って思ってたんですが、意外ときちんと処理すれば聞けるレベルまでは持っていけます
ただ、残念ながらほんとにiPhone(スマホ)のみでは制約がきつすぎるので厳しい
曲作りはiPhone(スマホ)のみでも出来る時代ですが、生音録音はまだまだ時間がかかりそうです
これはある程度ミックス環境が揃っていることが大前提です
それでもiPhone(スマホ)しか持ってないんじゃ!って人はこんな処理をすれば近いものができるよってことも書くので見ていってくださいw
では、書いていきます
iPhone(スマホ)はそもそも電話である
何当たり前のこといってんだって感じですが、この電話ってことがポイントです
電話は人の声が通りやすいように、チューニングしてあります
大体1khz~2khzの辺りが強調されていることが多いものです
このことに注意しないと、何やってもモコモコこもって聞こえたり、キンキンした聞こえ方になります
そもそも歌を歌うことを前提に作られているわけではないので、ここはどうしようもないですw
でもこの性質を知っておけば、ミックスする時に必ず役に立ちます
ミックスする前の素材の確認
ここはよくある注意するべきとこです
音が割れていないか?(クリップしていないか?)
極端に小さな音になっていないか?(波形が小さすぎないか?)
ノイズが入っていないか?
歌詞が聞こえるか?
大まかにこの4つが大丈夫であれば問題はありません
逆にこれらができていないものは失敗です
ただ、ノイズの除去は専用のものが無いと厳しいので、出来る限り入れないようにすれば何とかできます
恐らくはiPhone(スマホ)で歌ってみたやる人って、PCとかマイクとか高くて買えないような学生が多いような気がします(依頼のやり取りしてる時にそんな気がするw)
昔、自分じゃどうしようもないからミックスしてくれと依頼されたことがあって、ミックスしたら、ものすごく感動してくれて、自分もいずれできるように頑張りますと言ってくれたのは嬉しかったですw
今もやってるんでしょうかね?w
実際の処理
まずは、ノイズの処理です
普通にボーカルノイズ処理っていうと、リップノイズやらが出てくと思うんですが、iPhone(スマホ)の場合、環境音の除去がメインの作業です
iPhone(スマホ)録音は、ほぼ100%なんらかの音が紛れ込んでいますw
エアコンだったり、時には救急車の音だったり、聞いている曲が漏れてその音を拾っていたり実に様々です
ぶっちゃけ、iPhone(スマホ)でのミックスはこのノイズ処理でクオリティが変わると言ってもいいかも
何でかっていうと、このノイズが残ったまま処理をしてしまうと、そのノイズまでもがさらに目立ってくるからです
やることはボーカルのミックスとほぼ変わらないのですが(歌ってみたはちょっと特殊)、コンプをかけてしまうと、ノイズが目立って逆に聞けたものではなくなってしまう
自宅でiPhone(スマホ)でしかできないって人は、ノイズが出来る限り入らない場所で歌うといいですね
僕のおすすめは、換気扇を消したトイレだ。もしくは部屋を服とかで散らかして吸音(真顔)
iPhone(スマホ)でもある程度クオリティが欲しいって人は、素直にミックス師と言われる人に依頼しましょう
無償でやってる人もたくさんいるので
(僕は有償ですがご依頼お待ちしておりますw)
EQやらコンプのポイント
ノイズがとり終わったら、EQやらコンプを使っていきます
さすがにそのままで使える音にはならないのでもうゴリゴリにやりますw
iPhone(スマホ)は録れる周波数がとても狭いので、それを広げてやるイメージです
EQのコツは
割と低音が膨らむ(iPhone(スマホ)に近づけて歌ってる場合が多いため)ので100hz~200hz辺りを上げ下げ。80hz以下はハイパスでバッサリカット
1khz~2khzは充分に入っているため、微調整程度で。なんなら触らない
高域(4khzから上)はそこまでないので、可能な限りブースト。でも細く痛くならないように
具体的にどれだけ上げ下げするかは人によって全部変わってくるので、そこは耳で判断です
EQのポイントはこの辺り
コンプのコツは
アタック速め、リリース遅め、リダクション-3db、レシオ4:1
あくまでのものですw
少しキツめにかけてオケに埋もれないように
大体はマスタリング済みの音源に混ぜなきゃいけないので、ある程度かけないとオケに馴染まなかったりする
時間があれば波形を切って、小さいゲインを上げて他に揃えてやった方が自然な仕上がりになる
てか僕は常にこのやり方ですw
無駄なコンプが減るのでw
これはあくまでも基本なやり方です
てかいきなりiPhone(スマホ)録音のミックスってかなりレベルが高い作業だと僕は思いますけどねw
いろんな基礎的なものが入ってないと、どうすればいいかなんてわからないですから
iPhone(スマホ)でのミックスしかしてこなかった人が、ちゃんとした環境で録られたものをいじると、何この楽な作業って思うかもしれませんw
リバーブなどの空間系の処理
これは、かけすぎないのが1番です
狙ってやってる場合は全然いいんですが、適当にやってしまうと風呂場になりますw
これはセンスです
曲調に合わせてやっていくって感覚です
iPhone(スマホ)録音は元々濁っていることが多いので、ほんとに必要か?ってことを考えなくてはいけません
応用の作業
ちゃんとした環境でやれるならこのやり方使えます
要は、DAWが何かしらある、プラグインもあるみたいな環境ですね
応用と言っても、パラレルで処理をするってだけですが
さすがに普通に1つのトラックで処理すると、まだ何かが足りないってなります
いろんなもの混ぜましょうって話です
どんなプラグイン使うかは好みなので何とも言えませんが、コンプでガッツリ潰したものを原音に混ぜると、自然な太さがでるのでおすすめです
できればアナログモデリング系が望ましいですが、持っていないのなら、DAW純正の歪みを加えるものでもいいです
DAW純正コンプでガッツリ潰したものに、DAW純正の歪みを加える
こうすると倍音が出て、音がハッキリしてきます
いらない部分はEQであらかじめカットしておくといいです
アナログモデリング系はこの作業を1つで出来るから楽なんですw
パラレルで処理のことはここに詳しく書いてますので、是非お読みくださいw
パラレル処理を使いこなせ!コンプやアンプシミュレーターのパラレル処理テクニック!
おわりに
iPhone(スマホ)ミックスもやっていると、色々気づくことがあって勉強になります
さすがに解像度とか音質はどうしようもない部分もあるのですが、そんなものをはねのける人がいたりするのも事実
なので機材がないからできないのではなく、とりあえずやってみるのも大事です
歌ってみたやりたい人も、ミックスしたい人も
もはや機材での言い訳がもう通用しなくなってきてるので、これから始める人はチャンスかもしれません
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