膨らむ低音の住み分けが重要!ベースのミックスのやり方

【本ページはプロモーションが含まれています】

ベースのミックスですが、ミックスの中でも難しい分類に入ります

なぜなら聞こえにくいわりに他の楽器を邪魔するから

マスキング効果と戦うことになります

 

ラインとマイク両方を録った時の処理を書いていきます

マスキング効果とは?

マスキング効果とは大きな音が鳴っているときは、小さな音は聞こえにくくなる現象です

これはなんとなくわかるかと思います

ですが、低音は出す分だけ高音を濁らせます

イメージとしては高音に膜が張ってしまう感じですね

用はクリアに聞こえなくなります

低音は聞こえにくいため大きな音を出す必要があるので、バランスをとるのが難しいのです

マスキング効果の基本は、「低音は高音を濁らせるが、高音は低音をマスキングしない」です

下処理

まずは位相のチェックです

ラインとマイクの間でも位相のズレは起こります

波形を拡大していって、ある程度波形が揃う場所に合わせます

基本的にはラインに合わせていきます

合わせたら実際に音を聞いて問題なければそれでOK

低音の位相ズレは結構耳につく音(もわもわして芯がないような音)になるので、少し時間をかけてもいいと思います

おすすめはキックと一緒に鳴らしながらやる

低音を担うのは基本キックとベースなので、低音感を調整しやすくするためです

素材によりけりなんですが、お互いが潰されないように住み分けると迫力を殺さずに処理できます

低音はぶつかるとすぐに飽和してダンゴ状態になります

他の楽器が入ってきてなんか違和感が出る場合、真っ先に疑うのは低音です

少しバランスが崩れるだけで他に影響がすぐ出るので難しいんです

なおかつしっかり低音が処理できないと迫力が一気に削ぎ落とされます

低音感の感覚と、どこでマスキングが起きてるのかが聞き取れるようになると処理がすごく楽になります

今はマスキングが起こっている帯域を目で判断できるプラグインあるので、まずそれで感覚をつかむのもいいですね

すごいものが出てきたもんだw

EQ処理

EQで考えることは、50Hz以下の低音をキックに任すか、ベースで担うかを考えます

BPMが速い曲なんかはベースに任すことが多いです

キックの低音まで強すぎると全体が濁ります

逆に遅い曲なんかはキックに任せた方がしっくりきます

まあジャンルによりけりですが、決まってやることはお互いを邪魔せず、おいしい所を出すためにEQをかけていきます

僕の場合ですが

 

・ラインは芯の部分とアタックの調整で400Hz、700Hz、4KHz辺りを少しブースト。低音が多い場合はキックと交わる部分を合わせるため100Hz~200Hz辺りを少しカット

・マイクは低音感を足す目的なため4Khz辺りからをローパスでなだらかにカット。これもキックとの交わりをよくするため100Hz~200Hz辺りを少しカット

・ラインとマイクのボリュームバランスはライン7、マイクは3ぐらいが多い

 

こんな感じです

1つ注意なのがキックに50Hz以下を譲ろうとして、ベースを急激にローカットすると80Hzあたりが膨らみます

EQの弊害というか特性的にそうなるんですがカットした分、80Hz辺りが強調されます

カットをしても低音は膨らむことがあるのを忘れずに

これを利用するのも1つのテクニックです

 

キックとベースの低音の交わりを判断できるようになるには練習ですね

お互い離れすぎてもダメだし、ぶつかりすぎてもダメ

ここがしっかりドシッとしないと曲全体の安定感が出ないので、シビアに調整します

ホントに1db音量が変わるだけで全体が変わります

コンプ処理

コンプのかけ方は色々あるんですが、僕はベースのフレーズに合わせることが多いです

例えば

・8ビートが多い場合、安定感を出すため少し潰し気味

・テクニカルなフレーズも同様に粒を揃えるため潰し気味

・裏拍で跳ねるフレーズが多い場合はダイナミクス重視にするため軽めに潰す

・レシオ3:1~6:1、ゲインリダクション-3db~̠̠-5db、アタック、リリースはキックとの兼ね合いなので曲調で判断

こんな感じです

また注意なのが、コンプで潰すと低音の立ち上がりが多少変わります

この立ち上がりをまたキックに合わせてやります

これは慣れろとしか言えませんw

こういった部分がミックスの音の違いに現れてきます

立ち上がりが合うととても気持ちいい音になって、グルーブなんてものが出てきます

僕はこれが感じられるまでは処理やめません

これができればちゃんとしたんだなという判断基準になります

サイドチェインを使うのも手なんですが、僕は狙った音にしにくくなるので滅多に使いません

クラブミュージック系にはよく使われますね

グループバス処理

2つをまとめてさらにコンプをかけます

軽くかけて2つをくっつけます

その後は自由w

 

僕はベースの音を太くするため、エンハンサーをかけるのがデフォルトですw

これもまた低音感が変わるので、微調整しながらかけていきます

なんならキックにもかけることがたまにありますw

ここでドンシャリにしてみたり、アタック出してバキバキにするのも全然アリなんですが、これもやっぱりキックとの兼ね合いを忘れずに処理です

低音の処理はやっぱりめんどくさい難しいですね

エンハンサーについてはこちら

ベースに存在感を加えるエンハンサー!WAVES R-BASS!

低音処理はムズイ

これは慣れるまでやり続けるしか上達しません

アナライザーで確認しつつ、最初はスピーカーの音量上げ気味にやった方がいいかもです

低音は指向性がないので、キチンと低音が聞けるモニタースピーカーやヘッドホン、ウーファーが必要です

僕も未だに苦労しますw

ベースのミックスは低音処理さえきちんとできれば、半分は終わったようなものです(言い過ぎ?w)

ミックスの経験が浅いと、超低域とか高域は気にするけど、100Hz~200Hz辺りの処理がしっかりできてなくて、安定感が無いみたいな処理になりがちです

この感覚を掴むにはそれなりに時間かかりますが頑張りましょうw

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です